第2章:治らない胃痛
旅行初日のマッキー味のクッキーを食べて、不調になった以外に体はいたって元気だった。
そう食欲を除いて…
ヨーロッパの食事が合わないとか嫌いとかそういったものを抜きにしても、胃が食べ物を拒否していたのだ。
食べるとまた吐くのではないか、吐きたくないから食べない、食欲もほとんどない。
1日目の昼食もレストランで出された美味しそうな料理の数々には手をだせず、最初の冷製スープとサラダで限界だった。
その後も調子は一進一退をしながら良くなりそうな兆しが見え始めたのだ。
確か、3日目か4日目…大分状態は好転しているように思えた。
そこで、調子に乗って、夕食にお酒を飲んだ。
ピッチャーででてきたサングリアを飲んだ。
友達は沢山飲んでいたが、彼はというと、
ほろ酔い気分になりつつも、お腹の変化を捉えていた。
次の日、異常はなく快調に向かっていた。
また、そこで彼は油断した。
調子にのってビールを飲んだ。
確実にやられた…
寝る前から悪酔いの雰囲気がした。
何度も目が覚め、大便までしてしまった。
朝起きるとやはり、気分が悪い…
だが、胃以外は正常だから端から見ると
「こいつ、食べ物残してばっかりやん。もしかして好き嫌いあるのに海外来たんちゃう?」
みたいな声が聞こえてきそうだった。